休眠特許について
2024.03.09 コラム
過日の日本経済新聞の記事に「大学に眠る特許、生かせぬニッポン 米国は収入50倍」と題するものがありました。この「大学に眠る特許」=休眠特許は、PATRADE株式会社が長年取り組んでいる開放特許や知財ビジネスマッチングの背景にある社会課題そのものであり、大変興味深い記事でした。
特許は、最初に発明した者に与えられる独占権で、一般的にはその発明の製品化等を独占することで収益化すると考えられています。しかしながら、大学などの学術機関・研究機関は自身が製造販売等をする事業者ではないため他人に「ライセンス」を与えることで収益化する必要があります。ライセンスすることは大学にとっての収益化だけではなく、発明が広く利用されることによって社会をより良くすることにも繋がります。PATRADE株式会社は、こうしたライセンスを実現するためのビジネスマッチング(知財ビジネスマッチング)を推進しています。
大学だけでなく、大手企業の中にも眠った特許は数多くあると推測されます。規模の大きな企業は、それなりの市場獲得の期待がなければ事業化できず、生み出した発明のすべてを製品化するわけではないからです。そういった発明も他社に使われることは防ぎたいため特許を保有することがありますが、その発明自体は活用されずに眠ったままになってしまいます。私たちは知財ビジネスマッチングを通じて、こうした発明に光を当て、新しいビジネスにつなげていくことを目指しています。